「紗栄子さん左前事件」に感じること

みなさんこんにちは
布施弥七京染店の布施 将英です

さて今日は、久々に着物屋さんらしい記事にします
まずは、この記事についてどうぞ

matome.naver.jp

あのダルビッシュ投手の前の奥様である
紗栄子さんの着物をキタ投稿が、炎上したらしいのです。
非常に個人的感想から言えば

炎上した理由は、
左前の着物が理由じゃなくて
紗栄子さんが嫌いな人が、炎上させた

といった所でしょうね。
ちょっと、この記事から色々と感じたので
書き連ねたいと思います

はじめに結論から言わせてもらうと
何にしろ歴史の上にルールと慣例があって
その歴史を踏まえて、新しい文化が生まれていくわけです。

何をするにしても、基準というものがある

そもそもですが、何で左前が行けないのかというと
お亡くなりになられた方のお召し物を、左前に着せるからです

を着る際、通常は右側を前に、左側をその下に重ねて、帯を巻く。

この起奈良時代の令、ひいては古代中国で老子などが説いた思想「吉事尚左、事右」に突き当たる。
(官位などで左大臣が右大臣よりも上位に位置するのもこのためである。)
このため、奈良時代では「人は左を前にし、庶民は右を前にすべき」という衣服の規則が発布された。
(ただし、いくら吉事が招かれるとはいえ、和左前で着ると動きにくくなることもまた知られていたため、実利を取る庶民の側も左前を避けたのではないかという推測もあり、定かではない)

その後、もし庶民が死ぬと「せめて来世は吉事あらんことを」と願って、死装束を左前に着せることが流行った。
やがて奈良時代が過ぎるとこれらの令も破却され、「死者は左前に着せよう」という習慣だけが残った。

現代では吉事事ではなく「左前は死者に着せるべきものであり、従って生者に着せるべきではない」という論により忌避されている。少なくとも、作法ではそう解される。

こうして左前に着てははいけませんという
基準ができたわけです。

でも、紗栄子さんの場合は
キチンと着ていて、写真が反転して左前に露出
スクリーンショット 2016-02-02 15.39.04
その後、きちんとした写真を掲載するも
「紗栄子!左前!けしからん!」
という言葉だけが前に出て残っていったというわけです。

まぁ、きもののプロで
この自撮りの写真見たら、柄付けで左前じゃないって
わかりそうなものですから、左前云々言い出したのは
着物の柄つけをご存じない方たちだったわけです。

 

何をするにしても「品」というものがある

さて「左前」じゃないのに、
左前と書かれて、
なおさら、子供が可哀想だとかまで。。。

紗栄子さんは有名人ですから
人目に触れるのは致し方無いとして
一般人が意見する際には
何を言ってもいいというわけではありません。

面と向かって言えないような
下品な言葉が並ぶのを見て
いやはや、本当に「品がないなぁ。。。」と感じる次第です

面と向かって言えないことは
ネットに書き込んじゃいけませんよね。。。

有名人だろうが一般人だろうが
「品」のない言動は、本当にしんどいです

何をするにしても、日本では自由である

さて、左前で着物を着ようが
長襦袢を着ないで、ハイネックで着物を着ようが
ここは自由の国、日本です。

お召になられる方の自由で
何を着てもかまいません

おばあちゃんが振袖を着ようが
オネエが振袖を着ようが
何の問題もありません。
ご自由になさって良いのです

「着物業界の人間の言うことは古い!」

とおっしゃられて
草履でなくブーツを履いて
帯じゃなく、アーミーベルトをまいて
長襦袢でなく、ワイシャツを着て
襟巻きして、ストールまいて

まるでゲスの極み乙女のような格好で
楽しんで頂いて一向にかまいません。
お洒落は個人の自由ですから

何をするにしても、一定のルールはある

上記のような新しい着物の着方が
増えてきているのは、わかります。

そういう格好を

「推進しておすすめするお店」

「一歩引いているお店」

の両方があると思います。
コレはお店のスタンスなので
別にどちらが良いとか悪いとかでなく
あくまでスタンスの話です
(うちの店では、前者がやしち屋・後者が本店です)

それでは、天皇陛下のお出になるお席に
国民が着物で出席する場合
上記のようなスタイルで登場したら
如何なものでしょうか

答えは歴然です。
TPOの話になりますが
天皇陛下の前に出る場合は、完全にドレスコードが存在します。

いわゆる、フォーマルシーンにおいては
着物に関しても、ドレスコードが有るということです
昔に比べれば、非常にそのドレスコードの基準がゆるくなってきましたが
フォーマルの度合いが上がれば上がるほど
ドレスコードも、厳格になってきます

きものやさんはそのコードを踏まえたうえで
お客様にお召し物の提案をするわけです

お客様に恥をかかせない
有る一定基準のドレスコードを踏まえて
そこから大きく外さずに
おしゃれにコーディネートして差し上げる

これがプロのきものやさんだと思います。

何をするにしても、一人十色の時代である

昔は十人十色と申しましたが
今は一人十色の時代だそうです。

昔みたいに、パンフレット消費の時代でなく
色んな物をリミックスして
新しい物を生み出す時代だと感じます。

そんな背景下、きものやさんは
お客様のお出に生るシーンやご気分で
色んな装いをご提案するスキルをもつべき
プロのコーディネーターなわけです。

もちろん先に書いたようなカジュアル着物のような出で立ちも
出る場所によっては、とってもエクセレントな訳です。

何を言いたいかというと
最初にも書いた通りで

何にしろ歴史の上にルールと慣例があって
その歴史を踏まえて、新しい文化が生まれていくわけです。

そんな状況下、着物離れが進んでいくのは
「きものやさんの、小難しいTPOの押し付けが原因だ!」
と仰る方もお出でなわけですが
そんなに厳格なきもの屋さんも、大分減っております。

そして同時に
もっと沢山の人に、
きものを楽しんで欲しいと思うわけです
今後は、花見や女子会などで
みなさまが人それぞれに
思い思いにきものを楽しんで頂ければと
この紗栄子さん左事件を見て
改めて感じた次第です。

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