玄フェッショナルに女性学芸員さん登場!

「弥七のかわら版」人気のNHKインスパイア企画です

おかげさまでうちのかわら版は、100号を越えたニュースレターになっていますが、その人気企画の一つが、うちの社長が紹介する「山形弁講座」。砕けた文言が面白いと、おかげさまで広い世代の方に喜んでいただいています。そしてもう一つの人気企画がこちら!NHKの「プロフェッショナル」をインスパイアした、山形のトップランナーにインタビューするという「玄フェッショナル」。今回は山形でも有名な美人学芸員さんの登場です

こちらはあなたの素敵なきもの記念日をお手伝いする
布施弥七京染店の専務 布施 将英(@meibutsu_senmu)のブログです。

天童広重美術館の副館長が登場

天童温泉「ほほえみの宿滝の湯」さんの隣り東北では唯一の浮世絵専門美術館の広重美術館にて、学芸員さんにお逢いしてきました。
布施:梅澤さんよろしくお願いします
梅澤美穂学芸員(以下梅澤):皆さんはじめまして。「ほほえみの宿滝の湯」のコレクションを展示する広重美術館で副館長をしております梅澤美穂と申します。
 布施:自己紹介をどうぞ
 梅澤:山形市の出身で、日本大学商学部を卒業しました。今は主人、高校生と中学生になる娘二人の四人家族です。布施専務さんとは同じ高校ですが、私が一方的に知っていただけです(笑)。子どもが通う学校でご一緒する機会に御縁を頂き、今回の流れに。緊張してますので、お手柔らかにお願いします。

思いがけない広重との出会い

布施:どういう経緯で広重美術館に?
梅澤:大学卒業後、終わらない自分探しの途中に、友人であり、現在は滝の湯の若女将でもある星野に誘われ、美術館に収蔵される全集や図録の編集整理作業を手伝ったのがこの道に入ることになったきっかけです。早いもので20年が経過しました。
 布施:そもそも浮世絵ってどういうものなのか、口語的に説明すると?
梅澤:浮世絵(うきよえ)とは、戦のない泰平の世だった江戸時代に、庶民の求める絵を庶民が描いたもの。始めは手描きでしたが、多くの人が手にできるよう技術が進み、多色摺りの木版画が主流になりました。室町時代から殿様に召し抱えられて作品を作ってきた、狩野派のような「御用絵師」とは対極に位置するものです。御用絵師が荘厳な芸術作品を残してきたのに対し、浮世絵は当時のエンターテイメントである歌舞伎やファッション、旅行などの情報を伝えた「ポップアート」。題材は、美人画・役者絵・名所絵・春画など多岐にわたっていて、江戸時代に存在したありのままの日常がリアルに描かれています。

天童と広重の歴史が、この美術館の根っこに

布施:広重と天童には歴史的な背景もあるんですね。
 梅澤:財政難だった天童織田藩が、旦那衆からの援助の返礼品とするために、広重に肉筆画(掛け軸)を多数描いてもらっているんです。量産できる版画とは違う、一点ものが二百幅ほど。でも、多くの作品が流出してしまい、地元に残っているのはわずかです。今では、天童のために描いた肉筆画という意味で「天童広重」と呼ばれ、世界の名だたる美術館にも収蔵されてるんですよ。浮世絵は庶民のものですけど、殿様の依頼で浮世絵師の広重が絵を描く、というのも興味深い経緯ですよね。

本来浮世絵は、江戸時代の週刊誌的な立ち位置

布施:意外に芸術寄りではなく、大衆文化寄りなんですね
梅澤:ガラスケースに入ると、芸術作品!として身構えるかもしれませんが、浮世絵は企画する版元、いわゆるプロデューサーがいて、職人集団の絵師・彫師・摺師が一つのものを作るという「出版ビジネス」です。今の週刊誌やグラビア誌を企画制作していく感覚とそう変わらないんじゃないでしょうか。モチーフも、上手く時代を読んで流行を先取りしていたり、新人絵師を発掘していたり、プロデューサーの手腕を垣間見ることが出来るのも現代に通じていて、面白いですよ。

浮世絵ポップカルチャーである

布施:見せ方とか、価値観を現代版に翻訳してあげることって、大事ですね
梅澤:芸術と日常の境界線をきちんと線引きすると、わかりやすくなって、すっと入っていくような気がします。広重作品は「風景画」が多いこともあり、アカデミックな視点で理解されている場合が多々ありますが、浮世絵自体が大衆文化=ポップカルチャーなわけで。全体の8割は歌舞伎役者・美人画・遊女・看板娘などのブロマイド的なものです。若い人には、学生がスマホでインスタグラムやツイッターを見ているような身近な日常を、江戸時代の感覚と美意識で描いたものなんですと、世代に合わせて説明するようにしています。

布施:今後の抱負を教えて下さい
梅澤:大きく2つあって、1つ目はマーケットインという視点。2つ目は、外国人へ向けた発信。美術館という存在は、どうしても教育的な発信がベースと思われがちですが、時流に合わせた作品紹介や、伝わりやすい口語的な説明と展示を心がけています。また外国人への対応やSNSでの発信力も上げ、21世紀の時代に合わせた解釈で浮世絵を紹介していく事が今の課題・抱負です。
布施:皆様へ一言。
梅澤:遠い時代のようで近い存在の江戸の風景は、いろんな面白さで溢れています。難しく考えず、雑誌を開くような感覚でたくさんの浮世絵を見てみてください。きっとお気に入りの絵師や風景に出会えるはずです。まずは、広重美術館でお待ちしております。

5月のイベントお知らせ

広重美術館
所在地: 〒994-0025 山形県天童市鎌田本町1丁目2−1
電話: 023-654-6555
コロナウイルスの関係で、営業日時が流動的です
ご確認の上、お出かけくださいませ

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投稿者について

名物専務
山形で江戸時代から続く着物専門店の名物専務こと布施 将英。
着物初心者や、着物を着てみたいけど一歩踏みでない方を後押しできるようなブログを書いています。
趣味である音楽やDJは、1stアルバム好みの音故知新スタイル。また得意な筆ペンで書く「らくがきハガキ」は2011年より毎日投函継続中で、手書きチラシも仕事として制作を請け負っています。
着物の動画も多数放出中で、山形の着物屋さんで最も有名なyoutuber着物屋さん。着物初心者に向け他ものや、着物のお手入れについて、着物の HOW TO動画を多数あげていますので、「布施弥七京染店 動画」で検索してみてください。
読書は、ビジネス書や偉人伝の他、司馬遼太郎先生フリーク。音楽同様に温故知新の1st好き。一番好きな司馬遼太郎先生の作品は「梟の城」。全般的に「心へ静かに日を灯す」司馬遼太郎先生の文章が好きです。
他にも温泉・スポーツ観戦・ゴルフ・お笑い・山形のラーメン・ハイキューに造詣が深い昭和47年生れで、布施弥七京染店のスポークスマンとして県内外にて活躍。Facebook・Instagram・Twitterも随時発信中で、お客様の美姿と健康と思い出作りをお手伝いします。

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