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日本ではかつて着物は日常服だったが、洋装が定着すると、式やライフイベント、祭りなど特別な時に着る物に変わった。着物市場は現在2700億円規模とされ、ターゲット層の高齢化や人口減少、作り手の減少を受け40年前の6分の1まで縮小した。その現状を乗り越えようと、新事業に挑む事業者が増えている。山形市の布施弥七京染店(布施将光社長)は時代に合わせて笑感を変え、その時々のニーズに沿った品物を世に提供している。新たな挑戦にもちゅうちょせず取り組み、地元の信頼と借用を得てきた。着物を扱う店として、「思い出づくりのお手伝い」が合言葉だ。
ニーズ変化に対応
昭和年代に着物の小売りを始め、1990年の店舗装を機に振り袖の品ぞろえを充実させた。現在は着物や姿衣、はかまの販売、レンタル、着付けに加え、古い着物の活用方法、処分方法を提案する「着物断捨離お手入れ相談」と題したよろず相談にも対応する。
着物事業は成人式や卒業式などの礼装行事シーズンが繁忙期だ。同店はスタジオや庭、茶室での写真撮影サービスに加え、山形市の成人式会場では着付け直しのポランティア活動にも取り組む。これも思い出づくりのお手伝いの一環だ。
時代の移ろいと共に顧客二ーズが変化したのに合わせ、宝飾品や寝具、洋服、健康補助機器も扱うようになった。生活に寄り添って必要な物を提供し、布施将英務(51)いわく、着物事業にととまらない「ライフスタイル伴走業」に転じた。
着物やさん本来の業務
将英車務は「呉服店は「顧客管理業」と言うこともできる」とする。客の要望をくみ取り、必要な物を必要な時に提供する。このサービスを充実させるためには、客の状態を把握することが欠かせないからだ。それがまさにライフスタイルに伴走することになる。交流サイト(SNS)を使った情報発信にも積極的だ。将光社長、将英専務とも15年ほと前にSNSを始め、現在は共に2千人近いフォロワーがいる。2人は店の情報だけではなく日常の話題も投稿し、多くの人の目に触れることで、店の存在感を高めている。
将英専務は「山形きもの記念日」と題した活動にも注力し、幅広い世代に着物の魅力を発信している。店では着付けや和裁といった和文化に親しむワークショップやお稽古を開き、撮影会など春物を着て楽しむ機会も提供。これも市民に日常から着物に触れてもらう工夫の一つだ。
時代の変化へいかに対応するか
提供価値を高める経営環境が変化する中、生き残る秘策について、経務は「提供価値を高め、従来のお客さまに喜んでいただくほか、いかに若い世代を取り込むか。新しいことを取り入れ、どんどん進化しないと提供価値を上げることができない」とする。
アンテナを高く張り、他業界の経営者とも交流して情報を集めることで、店や業界にイノベーションを引き起こしている。「着物店は喜ばれる仕事で、とてもやりがいがある。着物を着たい人がいる限り、店はなくせない」と混交場。2047年に迎える創業400年を当面の目標と言うが、当然その先も歴史を重ねることを見据える。「地域の店として、商売を頑張りたい」。次なる仕掛けの準備にも余念がない。
「山形新聞2024年4月12日 」「写真・記事提供/山形新聞社」
布施弥七京染店
山形市若葉町4-6
http://www.kimonokinenbi.com/
こちらはあなたの素敵なきもの記念日をお手伝いする
布施弥七京染店・専務 布施 将英(@meibutsu_senmu)のブログです。
最近は山形着物界屈指のyoutuberとしても有名な名物専務がおしらせします。
着物についてのハウツーや
着物初心者が知りたいコンテンツを
お届けしています。
こちらをお届けするのは、布施弥七京染店の専務です
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