卒業式を前にして、男性の方より着物の問合せ。
先日メールでの問合せがありました。
問合せの内容は卒業式に着物で行きたいのですが、との事。
こういうメールが来る事自体、時代だなぁって思って、ありがたく感じました
男の着物 卒業式ver.
こちらはあなたの素敵なきもの記念日をお手伝いする
布施弥七京染店の専務 布施 将英(@meibutsu_senmu)のブログです。
ありがたい事に、問合せをメールでもらいました。
東京の方からの問合せです。
お子さんの幼稚園卒業式で、着物を着たいとの事。
さてさて、私のアドバイスはこうです。
今日は男の袴事情と、男性の着物TPOです
一般的には着物のフォーマルシーンでは、袴を着用する事が正式です。
そして当方山形は、袴の産地だったりします。
「男の袴」は「仙台平」と「米沢織」が有名です
男の袴の産地として、全国でも有名なのはこの二箇所
自分が住んでいるのが山形ということもあり、かなり贔屓目ですが(笑)
みちのくの袴事情は、日本の中でもかなりの生産量を担います。
仙 台 平
日本の宮城県仙台市で作られる絹織物である。江戸時代から明治時代にかけて袴地の最高級品として知られたが、袴の需要減少とともに生産量が少なくなり、現在製造するのは合資会社仙台平だけである。国の重要無形文化財に指定されている。
実際に、仙台平というのは、産地の総称だったのですが、現在では
人間国宝の甲田さんの所でしか作っていない感じですので
産地と呼べないような状況でもありますが
とっても素晴らしい逸品を作られております。
米 沢 織
米沢織は約220年前、第9代藩主上杉鷹山公の国おこし策のひとつだった青苧(あおそ)の縮織(ちぢみおり)から始まり、その後領内で養蚕から織までを行う絹織物産地に転換、紅花や紫紺(しこん)などの植物染料を使った、やわらかな風合いの先染織物が確立し、江戸後期には全国に知られるた一大絹織物産地。
明治以降は時代の移り代わりとともにレーヨンなどの化学繊維品も発達し、現在は総合的な織物産地へと変容。米沢市内の織物に関わる業者数は現在106社あり、作業工程ごとに分業体制で行う。また、いち早く婦人服地の分野で技術開発をしてきた米沢織は、イタリアのコモに匹敵する世界一の織技術をもち、袴地の生産高も日本一。その一方で、伝統的な草木染による手織技術は、染織作家たちによって大切に継承され、「置賜(おいたま)紬」として国の伝統的工芸品指定を受けている。
そうです!ご当地米沢の袴生産量は、日本一なんです!!
地元に日本一があるというのはとても誇らしいことですね〜〜(^^)
色柄豊富に、縞・無地とあるのが、米織の男物袴です
人間国宝・甲田さんの袴を「超高級車」に例えるとすると
米沢の男物袴は「高級車から軽自動車まで幅広く」
といった感じです。
うちの会長が履いている袴は甲田さんの袴で
社長と僕の袴は米沢モノです
「男の黒紋付袴姿」は、洋服で言う所の
モーニング・タキシードに相当します
男性の紋付袴姿というのは、
洋装に当てはめると、モーニング・タキシードという感じです
黒の礼服よりは、随分上をいきます。
男性が黒、ないし色の紋付袴姿になる時は
それ相当の品格の場所になりますね。
現代ではそういうロケーションが非常に少なくなって居るかもしれません
なので、冠婚葬祭・襲名披露・御茶会・会社の設立記念パーティー
あたりが、紋付袴姿を見かける場所になると思います。
今回の場合は、黒紋付袴は、校長先生の出で立ちですね。
燕尾服姿で卒業式に臨む先生が非常に多い中で
個人的には公立学校の男子校長先生には
紋付袴姿を義務化して欲しいと感じています。
だって、かっこいいもん。その方が☆
卒業生の親として式典に参加する時のお父さんの着物姿
さて、前置きが長くなりましたが
では卒業生の親として卒業式に参加する
お父さんの和装出で立ちはどんな感じがふさわしいでしょう?という質問に答えてみます。
なおここからは、着物屋の意見としてではなく、個人的解釈です。
無地っぽい着物に無地っぽい羽織で袴なしでもOK
ここからが個人的現代版の解釈です。
子供の卒業式に、PTA会長とかじゃない
通常の生徒の親として着物で参加する場合
【無地系の着物と羽織】
(袴を履いたら、さらにOK!!)
はい、こんな所感です。
PTAの会長だとしたら、色紋付袴姿でいいかと思いますが
通常の卒業生父親が着物姿だとしたら
冒頭に揚げてある写真のように
無地系の着物に羽織でもいいと思います。
袴もってたら、ぜひ履いてもらえたら良いけど
なかったら、それでオッケー☆
☆小紋の着物に無地の羽織だとどうなの?
思い入れもあると思うので人それぞれになると思います。
こういうドレスコードを書く時には
着物屋さんとしての意見を書くべきだろう!と
きつめのお叱りを受ける事もあるので
あえて個人的な意見として発信します。
個人的に「私としては、無地っぽい着物&羽織。袴なしでもオッケー(袴持ってたら、履いてね)」という感じだと思います。
一定程度のルールはもちろん必要だし決まりはありますが、時代に応じてその基準が変わってきて然るべしでしょうと言っているのです。
上記は常々私が感じている事
今回は卒業式というフォーマルな席なので、ある一定程度のルールは保ってもらった方が良いかと思いますが、カジュアルの場合はどんどん好きにやってください☆こういう事を書いてると、
着物屋がこういう事を言ってけしからんとか
きちんと、紋付袴と言いなさいとか
はじまるわけですww
なんの関係もない方に言われると
はいはい、という感じになります。
そして、昔ながらの人の考えは、その人の考え。
https://youtu.be/tfHc_M7xQIk
異論反論あるかたは、あ〜、こういう考え方の人もいるんだね。くらいでご覧下さい。
そういえば、男物を在庫にして商いしている店が
めっきり減ったよなぁ〜って思う今日このごろ。
弊店では、いつ来て頂いても
男女の卒業式用着物をご覧頂けます。
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投稿者について
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山形で江戸時代から続く着物専門店の名物専務こと布施 将英。
着物初心者や、着物を着てみたいけど一歩踏みでない方を後押しできるようなブログを書いています。
趣味である音楽やDJは、1stアルバム好みの音故知新スタイル。また得意な筆ペンで書く「らくがきハガキ」は2011年より毎日投函継続中で、手書きチラシも仕事として制作を請け負っています。
着物の動画も多数放出中で、山形の着物屋さんで最も有名なyoutuber着物屋さん。着物初心者に向け他ものや、着物のお手入れについて、着物の HOW TO動画を多数あげていますので、「布施弥七京染店 動画」で検索してみてください。
読書は、ビジネス書や偉人伝の他、司馬遼太郎先生フリーク。音楽同様に温故知新の1st好き。一番好きな司馬遼太郎先生の作品は「梟の城」。全般的に「心へ静かに日を灯す」司馬遼太郎先生の文章が好きです。
他にも温泉・スポーツ観戦・ゴルフ・お笑い・山形のラーメン・ハイキューに造詣が深い昭和47年生れで、布施弥七京染店のスポークスマンとして県内外にて活躍。Facebook・Instagram・Twitterも随時発信中で、お客様の美姿と健康と思い出作りをお手伝いします。
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