「親戚の結婚式に黒留袖で出席して、帯合わせで怒られました事件」から思うこと

先日Facebookの着物グループであったとある質問に、賛否両論入り乱れて様々な意見が飛んでいました。着物に対して、出席する席に対して、どんな帯を合わせたら良いんでしょうか?という質問。さて個人的見解を書いてみます。

こちらはあなたの素敵なきもの記念日をお手伝いする
布施弥七京染店の専務 布施 将英(@meibutsu_senmu)のブログです。

Facebookにあった質問はこうです。

先日黒留袖で親戚の結婚式に出席して、帯合わせで怒られました。

甥っ子さんの結婚式で、お持ちの黒留袖に「ちょっと洒落っぽい」帯を結んで出席した時の事。当日出席してらっしゃるお姉様より「食事中にいきなり袖をつままれて、この帯は留袖には合わないと指摘をされました。」との事。

帯の写真はイメージです
帯の写真はイメージです
ご本人様はきっと、突然のコーディネート指摘に面食らったことでしょう。それはそれは、アクシデントでございました。そしてご本人様は「私素人なんで、教えてください」とご謙遜の上、皆さんにアドバイスをお求めになりました。そのアドバイスには、人によって様々だなぁと勉強になりました。それはこんな感じの系統にわかれます。

着物のTPOとコーディネートについてのアドバイス

洒落っぽい銀台の帯を留袖に結んで出席された質問主。僕から見たら、別に怒られることないじゃんね〜って感じのレベルだったのですが、その帯をチョイスされて結ばれたことに対して

  • その帯は、結婚式に出席する留袖に、品と格において合わない
  • 相手方に対して失礼なきよう、吉祥文様の帯を選ぶべき
  • 見知らぬ人様の装いに対してわざわざ物申すとは、ナント無粋な
  • 洋服ではそんなに厳しく言われないのに、着物だけ言われるのね
  • 気にしないで楽しみましょう

みなさまのご意見は様々。結論から言えば、擁護派よりも、吉祥文様の留袖用の帯を結ぶべき。という声が多かったような流れでした。大変細かく呼んでいくと、みなさんが非常に思い入れ強くコメントされてるのがわかり、着物を愛する人が沢山おいでですごいなぁと思いました。そして同時に、ドレスコードを相談できなかった環境が一般的な現代の着物事情だったんだなぁと思いました。
という事で、個人的所感を書いてみたいと思います。

著しく礼節を欠く装いでないのに、指摘された。

こういう事を書いていくと、アンチ名物専務の方は「また始まったよ」と、私の見えない部分でこの記事をシェアしてディスし、したり顔になられることでしょう。ですがコレは私の個人的意見。誰に物言われる事無く自由に発言できるわけです。ちょっと個人的に書いてみようと思います。

  • 質問主は着物素人だとおっしゃっている
  • 素人という事は、他に留袖用の帯がタンスになかった
  • 周りに着物のTPOについて教えてくれる人も多くなかった

という風に、察しました。間違ってるかもしれないけど、こんな背景で洒落っぽい帯が留袖についたのかと察します。そんな背景下、当日に着ていった会場で帯が不適切だと指摘を受ける。まぁ〜ひどい思いをされただろうなぁ。コレで着物を嫌いにならなければいいけどと思う次第です

で、実際に使用された帯は、確かに洒落っぽい帯ではあったものの、麻の葉の柄で銀箔のかっちりしたもの。確かに留袖用の帯ではないにしろ、不適切だと言うほどのものでないレベル。「結婚式に着物を着る際に、自分のおしゃれも大事だけど、相手方に失礼なき装いで」とも言いますが、この程度の洒落帯で出席することが相手方に大変不調法にあたる柄でないと、僕は思いました。

言われる筋合いのない人の意見に対して、必要以上に心を揺らされる必要はない

今回の1件に関しても、最近のSNS周りを見てもよく感じていることですが、「何を言われたか!?」ということに対して、あまりにも神経質になっている気がします。もっと大事にされるべき「誰に言われたのか!?」が欠落している気がします。言われる筋合いのない人から言われたのなら、気にしないでいいと思うんです。今回の1件に関して、きっとこうやってFacebookで相談している事から、そんなに関係性の強い方から言われてないんじゃないかなぁと察します。

僕も色んな発信をしている中で、言われる時はがっつりとやられます。「着物屋の発信ということでは、しっかり責任を取らないといけないだろう!」と言われる時もあります。その時は上記の通りで「誰に言われたのか?」をしっかりと感じるようにしています。

着物姿ばかり、ドレスコードでキツいことを言われる

これも常々私が感じていることですが、着物の場合のみ「やいのやいの」言われる傾向にあると感じています。例えばこの投稿主の会場に、親戚のお兄ちゃんが「礼服姿」でなく、紺色のスーツにカラーシャツ&タイで出席してても、何も言われてないと思うんですよね〜。着物の場合においてのみ、色んな指摘を受けるように感じています。

着物の業界でも、昭和の着物TPOドレスコードから見て、若干緩くなってきています。それくらいに着物を着用される方が少なくなっているからであって、非常にキツいドレスコードを求めるのだとすれば、より着物を着用しようという方が少なくなると思います。

相手を尊重する気持ちは大事です。気持ちはかえてはいけませんが、時代とともに気持ちの表し方へ変化が発生すると思います。まさに不易流行。保守本流でしっかりとしたドレスコードとTPOを遵守するならば、卒業式の着物姿は、色無地に黒の紋付お羽織という事になります。実際にその格好で卒業式に出席する方は、着物で出席する方のうちの5%程度。今の時代の基準からすれば、大分レアなドレスコードになっています。でも、本来だとコレが正当な卒業式の正装としての着物姿。でも、周りを見れば、訪問着・附下げから始まってその次に色無地といった、卒業式の着物着用事情。

着物本来の古式ゆかしき在るべき論は非常に分かるのですが、現代の一般的な解釈と傾向も含めて、お招きした方された方双方が微笑むようなご提案を、お客様の状況に応じてアドバイスしていきたいなぁと、改めて感じた1件でした。

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投稿者について

名物専務
山形で江戸時代から続く着物専門店の名物専務こと布施 将英。
着物・商売・音楽やDJ・温泉・読書・スポーツ観戦・ゴルフ・お笑い・山形のラーメン・ハイキューに造詣が深い昭和47年生れで、布施弥七京染店のスポークスマンとして県内外にて活躍。ブログは4000記事超えで毎日更新中。
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